2020.09.24
Q&A
質問:お寺様が法話の中で「先ほどは『偈文』を読みました」といわれました。
「お経」じゃなかったということでしょうか?何のことですか?
A:大まかに言うと「お経」は仏様の教えが書かれたものです。
「偈」は仏様からの恵みや功徳を讃える内容を詩歌のようにまとめたものです。
もしくは「お経」の中でも詩歌のようにまとめられた部分(文章)です。
「お経」は、お釈迦様の説法を弟子たちがまとめた、仏教の教科書みたいなものです。
では「偈」はと申しますと、
仏様からの恵みや功徳を賛嘆している言葉を、
韻文(ある一定のリズムで作ってある文章)形式で作ってあるものが「偈」になります。
俳句や短歌のように5字や7字で作り、テンポよく読めるようになっているということです。
「お経」の中にも5字や7字といった規則正しい作りのものがあり、
これも「偈」と呼ばれます。
「偈」の形式の文章なので「偈文(げもん)」とも呼ばれます。
「偈文」の多くは後世のお坊様が作られ、
浄土真宗でよく読まれる「正信偈(しょうしんげ)」は開祖である親鸞聖人が作られたものです。
「偈文」はテンポよく読めるために、毎日読んでいると知らない間に覚えてしまっていますね。