質問:先日、身内のお葬式を出しました。
その時、お寺様をそのお葬儀屋さんから紹介されました。
お布施は25万円と言われお支払いしました。
お葬式の後、知人のところでもご不幸があり、
そこで紹介されたお寺様のお布施は5万円だったそうです。
私の家は金額を葬儀屋さんにふっかけられたのでしょうか?
A:気になる点がいくつかありますが、
それよりも考えて頂きたいのは、
「何故、お寺様を呼ばれたのか」ということです。下記の文章をご覧ください。
お葬式で『お経をよんでもらうこと』が、
「ありがたいこと」「尊いこと」、
さらには、漠然と「葬儀には普通要るでしょ」と
考えられている方がまだまだ多くみえるようです。
しかしながら、
『どうしてお経を頂いているのか』
『何のためにお経を頂いているのか』が分からない方が多いようです。
そもそも何故お経を頂くのか。
そもそも、“お葬式”とは何なのかということです。
例えば仏教ですと、
①亡くなられたら仏門に入り、「仏弟子」になります。お葬式はそのための心得を教えて頂く場。
②故人の死を縁にして(仏縁)、残された方々が仏教の教えを学ぶ場の
どちらかの捉え方があるようです。
おつとめ頂くお寺様が故人や残された親族にその教えを説かれます。
言うなれば、そのお寺様の弟子になる訳です。
弟子ですから、本来であれば、
毎日、お寺の掃除をしたり、
仏具を磨いたり、
お寺のために従事することが日課になるはずです。
しかしながら、自分たちの日々の生活を行うために会社へお勤めに行ったり、
自分で商いをしたりして生活しなければならず、
毎日お寺に行くことはできないですよね。
そのため毎日の稼ぎの中から“お金”をお寺に納めることで“弟子”としての務めを行う訳です。
毎日稼ぎの中からお金を捻出して納めに行き、
本堂のご本尊にお参りすること。
これも中々できませんよね。
ですので、お葬式の時に、亡くなった方、もしくは残された親族の人生において納めるべきお金を
一気に納めるために金額が高額になってくる訳です。
現に、毎日お寺に訪問し掃除などの従事を行ってきた方のお葬式の折には、
お寺様がお金によるお布施は結構ですと受け取りを断られていたケースもありました。
自分の師匠に対して教えを乞い、
教えて頂いた後、そのお礼に対して金額交渉をしたり、
他の家のお寺様の金額と比較し、
自分の師匠に対し「何故、うちは高いんだ!」と言われる。
人としてどうでしょうか。
でも、こういう選択肢もお葬式にはありますよ。
「お寺様を呼ばない」という選択肢です。
いわゆる“無宗派葬”です。
お経もありませんが、自分たちで送ってあげるというスタイルです。
お布施が高いとか、檀家になるつもりはないとか、
お布施がいくらといわれた時に「ふっかけられた」と考えられるなど、
仏門の筋道を考えず、自分たちの都合を通すなら、私は“無宗派葬”をおすすめします。
そうしたご相談もいつでも承ります。
オリジナル自宅葬儀社
052-919-3555